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南アルプス市のジャズ喫茶より日々の出来事を。

by ex-saporterK

移った!

マスターはまだダウン中。朝起きていたので「今日もお店に出ないでよね」と歯を磨きながら言ったら「そんな怖い顔して言うなよ」だって。夕べ遅くまでテレビ観てたのは誰だ!家中に風邪菌を散らしたのは誰だ!人に迷惑を及ぼしてるのは誰だ!と言いたいのをこらえてお店に。私だって風邪をひいて寝れば家族に迷惑をかけるのだから(少なくともテレビは観ないし遅くまで起きる愚行は犯さないけど)。

さて、2人で「やられた。移されてんじゃん。しかも風邪菌に負けつつあるじゃん」と項垂れる。母上はお店の前の鉢植えや自宅の何かを世話して途中まで不在で、夕方まで1人で店番。お茶を飲んだり、近所のおばちゃんがくれたぶどうと、母上の野ぶどうを食べて過ごし、風邪菌との闘いは拮抗。仕事中は勝ちつつあった。
今日最も印象に残った話は、常連さんとの俳句と将棋と夏目漱石について。私は将棋をしない(というかルールが理解できない)ので逸話とか関連したことなど。詰め将棋の深みについて(昨日は、詰め将棋の手を考えていて夜を明かした、というところで終わったので、その続き)。将棋とは無駄なく最短で勝負を決めることに心血を注いでいるものと思っていた目からウロコ。将棋も俳句も絵もお能も、理詰めで無駄を排したのでは生まれない世界観があり、表現方法が違うだけで多くの共通点を持っている。将棋もまたオペラやお能同様テンポの短縮傾向があるようで、双方の制限時間が8時間。9日間もかけた対局があった時代みたいなことはなくなった。時代は何でも急ぎ足になっている。故に特徴的な対局の流れも生まれるのだろうけど。良いか悪いかは別として。
そういう知らない世界について話を聞いている間は、免疫力が高まるのか、気怠さも喉の痛みも忘れてワクワク感でいっぱいになる。私がもう少し物を知っていれば、意外な次の一手によって将棋も流れが劇的に変わるように、今はもっぱら私が教えてもらうばかりの体勢が逆転することもなくはない、はず。
明日は出稼ぎがある。風邪菌に負けるか勝つか、勝負。
by saporterK | 2007-10-23 00:23