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南アルプス市のジャズ喫茶より日々の出来事を。

by ex-saporterK

どろどろ。

なぜ「三山(みつやま)」は復曲されたんだろう、という印象のお能を
観てきました。昭和60年というからお能の復曲としては新しい。

で、ざっくり言えば、二股かけられた女子2人が争って、負けた桂子が
自殺してしまい、幽霊となってから出会った旅の僧に経緯を話し、勝った
(といっても男と結ばれたとか何の説明も無い)桜子も出てきて、争いの
様子なんか再現しちゃって、唐突に「女子2人共、成仏したいんです」と
頼んでいく。そんな内容です。

その争いの再現シーンなんて、ちょっと韓国ドラマとかで見かけそうな、
(実際は枝で互いを打ちあうんだけど、)髪をつかみ合って「キーッ」
物を投げつけ「ガチャーンッ」みたいな勢いで、すごく生々しい。
当時の、女の執念渦巻くドロドロの昼メロ。
争いの元である男は、名前こそ出てきますが一切不在。

なんか、私は二股かけるかけられる以前の人間なので、怖かったです。
しかも何で争った女子2人が最後に手を取り合ってるんだ。。。
「あの女こそ地獄に落とせ」じゃないのね。女子って不思議な生き物。

「関寺小町」は、100歳のおババになった小野小町がお呼ばれした先で
舞を舞うのですが、100歳らしい舞は、見た目はヨロヨロと覚束ない
ようですが、これ実際やれと言われたら、全身確実に筋肉痛になります。
観ているだけで強張ってしまいました。
前半はじっと動かずにいて、後半はじっくりじわじわ長時間かけて舞う。
観ていただけなのに、後半は身体中が痛くなって、ツラかったです。

「三山」も「関寺小町」も、まず滅多に観られない曲です。
それを1日で観られたのはラッキーかもしれませんが、疲れました。
どちらも「女子ってすごいわぁ」色んな意味で。
by saporterK | 2010-04-26 01:08