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南アルプス市のジャズ喫茶より日々の出来事を。

by ex-saporterK

とりあえず皆必要。

お店の中では会話をする私も、他所へ行くと会話が成立できないことがままある。一問一答になったり、スペインやイタリアのトマト祭りで、投げつけて四散したトマトのように、投げた言葉が一方的に潰れることもある。質問したつもりが返答がない場合はそれにあたる。おかしいなぁと思いながら答えを待ってみるが、尻切れとんぼのままとか、そういうこと。

基本的に喫茶店業務に限れば、マスターが1日不在になっても困らない。ただし、お客さんによっては「マスターと話すことが目的」であることもよくある。その娘とでは話が通じないこと。知らなければ質問することに事欠かないので私は良いけれど、共通話題を共感理解する点では無理が生じる。特に昔の思い出話に関しては。逆に私でないと話が通じない話題もある。稀だけど。また母上でないとダメな場合もある。私がぽつねんとお店にいると「えぇー、今日はママいないの?」と言われて立つ瀬がないことがある。

私は話の範囲がまだ広くないので、お客さんに対して時折一問一答になってしまうこともあるが、今日は珍しくマスターが、投げたトマトが返ってこなくて困ったような顔をしていた。何度目かの来店だけどまだ私達に対して馴染まないのかもしれない。昼休みの時間内に食べることで精一杯なのかもしれない。色々考えながら見送る。かと思えば、マスターと昔のジャズクラブの話で盛り上がりに来店するジャズドラマーだったおじさんが眼を輝かせていたり、猫の尿道結石のことを私に話す常連さんもいる。話の内容も量もそれぞれ違うけど、お店の中にいるだけで多岐に渡る話を聞けるのも、この仕事の良いところだ。広くないお店に3人が雁首揃えている必要はないのだが、いつ誰が必要になるかわからないのは、客層の幅があるとも言えるのだろう。
by saporterK | 2007-10-15 23:40